シロアリ駆除を自分でやる方法(ハネアリ対応編)

毎年3月から7月はシロアリの羽アリが巣からたくさんの数で出て新しい巣を作る時期です。ハネアリが突然わが家で出たり、羽のない黒い虫が家の中を這っているのを見たり、シロアリの羽だけが落ちているのを見ると「えっ?わが家でシロアリが出た?」と心配になります。慌ててシロアリ駆除業者に依頼すると、高額な駆除費用の請求になるのではと不安は益々募るばかりです。そのシロアリ駆除、自分で出来ないのでしょうか?

確かにシロアリ駆除専門業者でないとシロアリの駆除は出来ない場合もあります。でも、ハネアリがわが家にいきなり出て業者に頼むしか方法がないと切羽詰まってあきらめて業者に依頼するより、自分でやる方法もあるという選択肢を知っておけば慌てることなく対処できると思います。この記事を参考にして下さい。

シロアリ駆除を自分でやると駆除費用が浮くかも?

シロアリ駆除の専門業者に頼むと10万円前後の金額から数十万円というシロアリ駆除費用になると、実際に工事をした人から話を聞くと、どうしても業者に頼るのに躊躇がでます。そもそもシロアリ駆除の必要性があるのかないのかもよくわからない場合もあります。

それなら、ホームセンターで殺虫剤や殺虫剤のスプレーを買って来て、自分でシロアリ駆除をやれないだろうかと思いますよね。シロアリ駆除剤などの薬剤を使ってシロアリ駆除そのものの必要性があるのかどうなのかさえも分からないこともあると思います。

一般的にシロアリは家を食べてクロアリは家を食べません。それなら出て来たハネアリが木材や家を食べるシロアリなのか、シロアリ駆除業者だけでなく家の持ち主のあなた自身がわかっていて欲しいと思います。その参考にこの記事がなれば幸いです。

シロアリ駆除は専門知識を持ったシロアリ駆除業者にやってもらうことが、シロアリ被害を最小限に食い止める方法です。ということも合わせてお伝えしたうえで、シロアリ駆除を自分でやってみるには、の話を進めます。

自分でシロアリ駆除する決め手は白蟻か黒アリかの見極めから

自分でシロアリ駆除をやろうと思って、モクモクと出てきたハネアリを殺虫剤でシューッとやっても駆除をしたことにはなりません。シロアリでもクロアリでもハネアリは巣の中のほんの数パーセントだけなのです。簡単に見た目での違いを写真で説明します。

シロアリのハネアリでヤマトシロアリの場合

同じくシロアリのハネアリでイエシロアリの場合

黒アリのハネアリの場合

写真で見て頂いたあとは実際にその違いを知りましょう。大まかに言えば3つの違いす。胴体と触角と翅が違うのですぐにわかります。

家を食べるシロアリの見分け方

ハネアリと言っても家を食べるシロアリの羽アリの場合と、木材を食べないクロアリのハネアリの場合があります。それぞれの違いを下記に記しますので、実際にハネアリを採取することが出来れば、虫メガネやルーペ等の拡大鏡ででハネアリを手に取って何処が違うのかを観察してみてください。下記にシロアリのハネアリとクロアリのハネアリの違いをイラストで出しますので比べてみて下さい。

シロアリとクロアリの羽アリは胴体が違う。

分かりやすく言うと、シロアリの羽アリは胴体がずん胴でクロアリはくびれています。この点が一番比べやすくわかりやすい点です。少し専門的にいうと胸部と腹部の違いでシロアリは同じ幅、クロアリは胸部と腹部が極端にくびれているということになります。

シロアリとクロアリの羽アリは触角が違う。

シロアリの触角は数珠状になっていて、クロアリの触角は「く」の字になっています。珍しい例でクロアリの雄は「く」の字になっていない例も極まれにありますが違いを見分ける場合のポイントです。

シロアリとクロアリの羽アリは翅(はね)が違う。

シロアリの羽アリは4枚の翅の大きさが同形で同大です。クロアリは前の翅(前翅)が大きく後ろの翅(後翅)が小さくなっています。

シロアリのハネアリの翅はポロっと取れます。シロアリのハネアリは巣から飛んで出たあと卵を産み付けるのは地中です。この為に雄雌のカップルとなって地中交尾をしなくてはいけませんので、着地した後は交尾の為に翅が邪魔になるのでとれるのです。一方、クロアリのハネアリの翅はとれません。

こちらの翅の違いも少し専門的に言うと、翅脈といって昆虫類の翅の中にある脈がシロアリのハネアリは多くクロアリのハネアリは太くて少ない。切離線というものがあるがクロアリにはない。

羽アリが黒アリと分かった場合はそのままでも!?

飛んで出たハネアリがクロアリだと分かった場合は、シロアリの様に木材を食べることはありませんので、まずは一安心ではないでしょうか。筆者はシロアリ駆除の専門業者ですが、シロアリ業者のわが社にハネアリのお問い合わせがあって、電話での説明でシロアリではないとわかったら、「安心しました。それならもう少し様子をみます。」とっ、言われる方も多いです。

業者に頼まず自分で黒アリを駆除したい時は

クロアリだと分かっても数が多いので駆除したいと思う場合には、薬局やホームセンターに売っているアリの巣コロリでも効果ありです。何処に設置するかは家の周りを見てクロアリがたくさんいる場所が分かればそこに設置しておけばもうそれで大丈夫かと思います。

床下にもクロアリの巣がある場合も多いです。例えば風呂場辺りの木材部分が水腐れをおこしているとそこへクロアリが巣を作っているということもありますので、床下を自分で見るのも良いと思います。

見る順番としては水回りを中心に見ていくと良いと思います。そこになければ、雨漏れヶ所があるので木材が水腐れをおこしてそこにクロアリが入っていることもありますので他の場所もチェックが必要です。そこでクロアリの巣を見つけたら駆除方法は外回りと同じです。

ハネアリがシロアリと分かった場合に大切なことは?

何という種類のシロアリなのか?大きくは2種類

ハネアリの胴体、触覚、4枚の翅の大きさを調べてみたら、シロアリのハネアリだとわかったら早速自分で駆除?・・。そうではありません。シロアリの種類にもカンモンシロアリ、ヤマトシロアリ、イエシロアリ、アメリカカンザイシロアリというのが生息しています。この中で特に全国的に多いのがヤマトシロアリとイエシロアリの2種類が多くを占めています。

カンモンシロアリとアメリカカンザイシロアリは後日ご紹介するとして本日は代表的なヤマトシロアリとイエシロアリについて、自分で駆除をする時はどうしたら良いのかについて申し上げます。この2種類はそれぞれに駆除の施工方法が違うのです。シロアリ駆除の専門業者の私たちも使い分けています。ヤマトシロアリはバリア工法の薬剤処理。イエシロアリは毒餌付きの木材を食べさせ続けて、約2ヶ月から3ヶ月の時間を使って駆除するやり方です。

イエシロアリの駆除施工を薬剤処理で行う昔ながらのシロアリ駆除業者さんもいますし、シロアリ駆除の施工能力が全国でも何本かの指に入るような施工ができる上手な業者さんがすればいいと思いますが、家の構造は多種多様です。一階と二階の間が入れず駆除出来ないヶ所もでてきます。そうした場所からのシロアリの再発生も多いのです。

イエシロアリは世界でも一番と言っていいくらいシロアリ被害が激烈な種類のシロアリです。作業者の腕に頼るより、確実に巣から駆除をして行く方が優先だと思います。このベイト工法のシロアリ駆除も慣れていないと失敗することもあります。シロアリが全然、餌木につかないとか、始めはたくさんの白ありが毒餌についていたけど、作業者の汗や脂(あぶら)が原因でいなくなってしまったということはよくあることですので、気を付けて駆除作業にあたる必要があります。

何月の何時ごろ出たハネアリなのか?

いつハネアリが出たのかということも、自分でシロアリ駆除をやろうとする時に大切なことです。それは、前述していますが薬剤を使っての処理が良いのか、薬剤を使わないベイト工法での駆除が良いのかを判断する材料です。4月から5月の初め頃に出る黒っぽいハネアリならばヤマトシロアリです。昼間の午後2時ごろから夕方4時ごろにかけて出るハネアリで色は黒っぽいハネアリとなります。ヤマトシロアリなので薬剤処理です。

6月初め頃から7月初め頃にかけて、夕方から夜にかけて茶色のハネアリが出たならば、それはイエシロアリのハネアリが出たということになりますので、ベイト工法での処置が必要と覚えておいてください。

何処から出たのか

ハネアリがシロアリだった場合は、自分の家から出たものか他所から飛んできただけなのかを知るようにしましょう。家の中の玄関、風呂場、洗面所、台所、勝手口、等が多いです。その他窓枠の辺りからモクモクとハネアリが大量に出てきたら、その場所に巣があると思って間違いないです。

ハネアリの数は?

数匹であれば他所から飛んできただけということもあります。中にはお隣のお宅の切り株からたくさんのハネアリが出ていてそれがわが家に飛んできただけだったという場合もあります。

このように自分でシロアリ駆除をやる場合でもなんというシロアリの種類なのかで対処方法が変わってくるのです。次は実際にホームセンター等で自分でシロアリ駆除剤を購入する場合のことについて申し上げます。

自分でシロアリ駆除をやる時の駆除剤は市販されています

DIY用シロアリ予防用薬剤又は、ヤマトシロアリ駆除剤(殺虫剤)を使用する場合

シロアリ駆除業者が使っているものと同じ薬剤は買えるものもあれば買えないものもあるかと思いますがホームセンターで似たものは売っています。

床下の被害部や木部に使う木部用と、同じく床下の被害部や土壌部分の土やベタコンの表面に散布する土壌処理用が売られています。

木部処理用と土壌処理用の薬剤があり、木部用は原液で使用する場合が多いですが薬剤によっては水性は希釈して使用するものもありますので、取扱説明書を必ずよく読んで使用するようにしてください。

土壌用は希釈して使用する場合が多いのですが希釈倍率は、こちらも使用薬剤によって違ってくると思いますので必ず取り扱い説明をよく読んで使用してください。

イエシロアリを自分で駆除する場合はベイト工法で

自分でイエシロアリ駆除を行う場合はズバリ、イカリ消毒さんのベイト剤が良いと思います。シロアリの種類がイエシロアリの場合に限った方が良いと思います。イエシロアリの特性に合っています。イエシロアリは即効性の殺虫剤でシロアリ駆除を行うよりも、ベイト工法といってベイト剤(成長阻害剤入りの独餌)を食べさせて、巣ごと駆除するやり方が良い方法だと思います。

自分でベイト工法のシロアリ駆除をするには?

シロアリ専門業者の私が現場で見たお客様が自分で行うシロアリ駆除のベイト剤使用例はこんな具合に使用しておられました。

こちらのお客様は床下がベタコンのコンクリートですがイエシロアリが家に巣を作ってしまっていました。器用なご主人がご自分で何個もイエシロアリ駆除の為にベイト剤を買ってきて使っておられました。

なかには養生テープで取り付けたベイト剤のテープが剥がれて床下に落ちているものもたくさん目につきました。

このように外れてしまうことがありますので注意が必要です。木部に取り付ける場合は取り付けたあとに、茶色の容器を釘かコーススレッド(木ねじ)で留めたら良いと思います。

まとめ

シロアリ駆除は自分で施工が可能であれば、駆除費用も安くすることが出来るというメリットがある反面、シロアリの習性や駆除の方法を知らずに適当に駆除すると、かえって大きな被害になってしまうリスクがあるということだけは頭に入れておいて下さい。

万一、シロアリ被害を広げることになってしまってもこの記事の筆者が責任を負うことは一切ありません。シロアリ駆除業者がお伝えする知識の一つとして申し上げたことが参考になれば幸いです。

なお、自分でシロアリ駆除を行う場合は床下での作業ですのでくれぐれも安全には注意をして、ライト・手袋やヘルメットなどの保護具・防毒マスク等は必ず着用のうえ自己責任で行って下さい。うまくいくことを願っています。

シロアリ駆除専門業者にご相談なさる方が費用や、手間の面でも安く早く済むことになる場合もあります。その際は最寄りの信頼できるシロアリ駆除業者にご依頼なさることをお勧め致します。